だまして入所
認知症の親を施設に入れるタイミングっていつなんだろう?
もう認知症の親の介護が限界を超えていてヘトヘトな家族ならみんなそんなことが頭をよぎります。
でも、いくら認知症が進んでしまった親でも老人ホームなどの施設に入れるのは簡単ではないのです。
なぜなら本人の同意や納得なんて得られないからです。
「嫌や!わしはここ(自宅)におる!」
「老人ホームになんかには入らん!」
何度説得を試みても時間のムダかもしれません。
もう自分ひとりでは生活なんかできないのに?
認知症の親の介護で家族がどれだけ振り回されているのか?
そんなことはもう認知症の親には理解できないのです。
だって自分が認知症であることすらわからないんですからね。

認知症の親を施設に入れるタイミング|病院→老人ホーム直行のだまして強制入所もやむおえない

認知症 施設に入れるタイミング

かくいう私もずっと一人暮らしを続けていた義母の施設入居には苦労しました。
うちは共働きで妻も仕事をしていますので、すぐには実家に駆け付けられません。
一時は義母との同居も考えましたが、お互いの仕事を考えればそれは無理な相談でした。

「なんとかいけるところまでいこう!」
そう夫婦で決断しましたが、認知症が進むと事件が頻発します。
・ご近所さんからゴミ出しの苦情がでる。
・お鍋が真っ黒で火災報知器作動(あわや火事?)
・宅配弁当が気に入らず、食事が摂れずに痩せていった

そんな状況から施設入居をも何度も試みましたが、本人は頑として拒むのです。
涙ながらに老人ホームを嫌がる義母に無理矢理には矯正入所はさせられなかったのです。

認知症の親の施設へ強制入所|だまして入所は辛かったが・・・

認知症 施設 強制入所
できることはなんでもやろう!
そう思って見守りセンサーの契約をしていました。
毎月の費用は安くはありませんが、やむおえません。
すると朝方に緊急連絡が入りました。
ある一定時間に人感センサーが作動しないと連絡が入ります。
慌てて実家に駆け付けると、義母はリビングのソファに毛布一枚かけて寝ていました。
起こそうとしても起きません。
ニオイがするので、確かめると失禁していてベチャベチャです。
慌てて救急車を呼び、緊急入院となりました。

入院でさらに認知症が進む

なんとか大事には至りませんでしたが、そのまま入院となりました。
しかし、入院中の義母はどんどんおかしくなっていきました。
ここは病院なのに、どこかに旅行中だと勘違いしているのです。

一時的な「せん妄」という状況ではなさそうです。

「このまま自宅にはもう帰せない」

義兄たちとも話し合い、病院の退院と同時に老人ホームへの施設入所となりました。

病院と施設を錯覚している義母

認知症の進んだ義母を老人ホームに矯正にゅしょいさせるのはとても罪悪感を感じましたがやむおえない決断でした。

入所の手続きや着替えなどの準備など、施設に入所したての頃は何度も足を運びました。

その時の義母には「病院」と「施設」のつがいがわからなかったのです。

晩年はよく入退院を繰り返していたので、施設にいるのを入院と錯覚しているようです。
介護スタッフのリーダーの方を「先生」と呼んでもいましたしね。

しばらくすると施設の生活に落ち着いた義母

施設には他の認知症の高齢者もいました。
それを見た義母は「あの人、ボケてはるで!」と私たちに言っていました。
自分が認知症だということは本人にはわからないものなのでうすね。

ずっと帰宅願望は続いて困りましたが、うまく介護スタッフの方がはぐらかしてくれていました。

その後、一年数か月の施設での生活したのちに義母委は天国へと旅立ちました。

後悔や罪悪感がないといえば嘘になりますがそれ以外の選択肢はありませんでした

いくら認知症だとはいえ、施設のことを隠してだまして強制入所させたことに後悔や罪悪感がないかといえば嘘になります。
しかし、それ以外の選択肢はもはやなかったと今でも思います。
あのまま、自宅に帰していたらもう「老人ホームへの入所は無理だったと思います。

認知症の親を施設に入れるタイミングを逃さないために準備は大切

認知症の親を入れる老人ホームを探しておく
今回の義母が退院と同時に施設へ入所できたのは、以前から老人ホームに関して調べていたからだと思います。

たまたま目星をつけていた老人ホームに空きが出たこと。
以前に相談した時に、義母の状況(性格・要介護度など)を把握していただいていたこと
などからスムーズに入所させることができました。

今すぐでなくても老人ホームについて調べておくことはとても大切

認知症の親を施設に入れるタイミングを逃さないためには、日頃から老人ホームにつて調べておくことをおすすめします・・
なぜなら、そのタイミングは突然やってくるからです。
そして、そのタイミングを逃すとずっと介護地獄は続くのです。

施設入所で親の同意を得ることなんて無理

親の希望をかなえるような老人ホームでの生活なんて不可能です。
なぜなら
「親は老人ホームになんて入りたくない」
「乙までもこの自宅で暮らし続けたい」
と思うからです。

しかし、いつか親の介護にも限界がやって来ます。
その時にあわてて老人ホームを探すから、みんな失敗や大きな後悔が残るのです。

みんな多かれ少なかれ認知症の親の施設は強制入所になっている

老人ホームに面会に行くと、他のご家族さんとも話す機会がありました。
そうすると、みなさん断腸の想いで親を施設に入所させていることがわかりました。
「できることなら、いつまでも自宅で気ままに暮らさせてあげたい」
でも、無理なものは無理なんです。
それも悲しい現実です。

重い認知症だと受け入れてくれない老人ホームもある

できれば気軽に会いに行ける子供の近くの老人ホームが良いと考えているかもしれません。
でも、現実には「認知症の高齢者はお断り」というしせつもあるのです。
認知症の症状にもいろいろあります。
認知症の症状の中に、攻撃的で暴言や暴力が激しい場合もあります。
そんな認知症の親を必ずしも施設は受け入れるとは限らないのです。
そのあたりはあらかじめしっかりと施設側と相談しておきましょう。

親を施設に入れる葛藤は子供ならみんなある

親を施設に入れる葛藤
親を施設に入れるという決断は、子供にとって葛藤を伴うものです。

親を施設に入れることへの罪悪感

親を施設に入れるという決断は、子供はとって大きな罪悪感を感じてしまうのが普通です。
特に、自分自身が親を面倒を見ることができないという場合には、自己嫌悪に陥ることがあります。

でも、現実を直視してください。
もう認知症の親の介護を在宅でみるのは無理だからこそ、
あなたも精神的にも身体的にも限界だからこそ
親を施設に入れる決断をしたのではないですか?
悲しい現実ですが「無理なものはもう無理」なことはあなたも十分わかっているはずです。

施設に入りたがらない親の説得

親にとっても、施設に入ることは大きな環境の変化であり不安になることは当然です。
ですので、自分が施設に入ることに反発することでしょう。
時には子供のあなたに、涙ながらに施設への入所をやめてほしいと訴えることでしょう。
親が自分の力で生活することを望んでいる場合には、施設に入ることを受け入れてもらうことが難しい場合があります。

施設探しのストレス

たくさんの老人ホームなどの介護施設を見て回っても、どれも満足なところがないかもしれません。
しかし、それが現実です。
よほど経済的に余裕がある場合を除いて、どこの老人ホームや介護施設もきっとあなたの満足の行くところは泣かなあk見つかりません。
介護施設探しは、場所や設備、サービス内容など多くの要素を考慮しなければならずストレスを伴います。
また、自分の親を他人に預けるということに不安を感じる場合もあります。

介護施設の費用負担などの財政面の問題

介護施設に入るためには費用が必要であり、その負担が大きい場合にはその捻出にお玉を悩まさ柄ることでしょう。
現実問題として、親の年金程度で入れる介護施設はたくさんありますが、それには多くの妥協しなければならない点もあります

親との別れの悲しみ

親を施設に入れるということは、悲しみを感じるものです。
また、親の認知症などが進行している場合には親とのコミュニケーションが難しくなることも葛藤の原因となります。